YESについて、何か書くということになったらしい。こういう企画をみんなでわいわいやるのも楽しいよね。(^^)/
しかし、掲示板では断片的でよいことが、まとまった文章ということになるとまともなことを書かなくてはならない。こんなとき文才がないのは、困ったもんだ。
とりあえず紙ジャケについて書いて行くことにしよう。
YESの紙ジャケは、あちこちで伝説を作っている。もっとも有名な伝説は本作の出来よりも、Yahooオークションの200万事件であろう(爆)
最近では、「再発が決まったから、高く売れるうちにオークションに出そう」という輩が紙ジャケ探検隊の掲示板に、文句を書いていたっけな(笑)
と皮肉はさておき、思うところを書いていこう。
YESの紙ジャケは全ての紙ジャケの中で今もって最高水準の出来を誇っている(と思う)。 多少の不満はあるがそれも重箱の隅みたいなもん。(その割には後ろでグチグチ書いているが(^^;))
ひとつひとつ上げて行こう。
ジャケ
再現度、おまけブックレットはもちろん、見逃されがちだがダブルジャケになったとき、CD収納の反対側がきちんと閉じてあることもポイント高い。(きちんと閉じてないのが多い。探検隊では「両サイド切り落とし」という表現を使っている)
CDのラベルはLP発売時を再現。海洋地形学、リレイヤーは初回LPと同様ピクチャー仕様、その他は黄緑/朱のアトランティックレーベルを再現。
帯も日本盤LP初発売時のものを採用していて、OLDファンにも懐かしいものとなっている。
音質
これはかなり素晴らしい。通常このようなCDでも海外盤と同じリマスターテープを使用するのだが、この紙ジャケは違った。おそらくLPと同じマスターを「これでもか!」というくらい迫力ある音に仕上げてある。さらにはHDCD方式で収録されているため、HDCDデコーダーを通すをさらに凄いらしい。(残念ながら未聴)
通常盤として発売されているCDは92年頃にリマスターされたものが使用されている。しかし、ほとんどリミックスに近い仕上がりのためLPと同じ音を聞くには、さらに古いCDかこの紙ジャケで聴くしかない。
JAZZの紙ジャケは期間限定で紙ジャケ発売した後、通常盤で再発し紙ジャケと同じ中身を使うことが多いが、YESの場合紙ジャケと通常盤とで差別化されたままだ。
価格
これだけの内容で税込み2,100円だった。特に某芝には見習ってほしい点だね(笑)。
総評
ジャケ、音質の両面でこのCDはプラジャケでは手に入らないものを与えてくれ上、価格も安い。再発CDの鑑みたいなシリーズである。
しかし、限定盤であったがためにプレミアがつく原因にもなっていたので、今回(2001年6月)の再発には素直に拍手である。
しかし、相対的に見ると良い面が目立つが、シビアに見ていくと減点部分もあるのでそれも書いていく。
ジャケ
US版LPを参考にしたらしく、UK版LPとは若干違っている。
こわれもの。
レーベルがCDでは黄緑/朱となっているが、UK版は朱/紫がオリジナル。
危機。
UK版LPはエンボス加工で、歌詞カードは内袋状になっている。
CDはジャケはつるっとしてて、歌詞カードは1枚紙。
YESSONGS。
初のオリジナル仕様とあるが、昔の日本盤LPの方がUKオリジナルと同じ見開き方である。
(US版とUK2ndプレスは紙ジャケと同じ屏風開き(Wの字状に開く)で背表紙が青紫色)
また、ジャケの色合いもUKオリジナルとは若干違う。
この辺の問題はYESのオリジナルはUSかUKか?で解釈が違ってきてしまうので、判断が難しい。YESはイギリスのバンドであるが、契約はUSアトランティックと交わしていたのだ。
音質
これは、各人好みが分れるところなので難しいが、私見を書いていく。
こわれものはUKオリジナルLP、危機はMOBILE
FIDELITY盤LPの方がすばらしい。確かに紙ジャケのリマスターは迫力はあるが、繊細さに欠ける。
低音は「ビンビンくる」というより、「ぼこぼこ」で、音量を上げるとうるさくなってしまう。(ベースの音を聞こえるようにするための処置だと思うが)高音も伸びてなく、寸詰まりに感じる。(それでも他のCDよりはよいのだが)紙ジャケは横に広がるように聞こえるが、奥行きが感じられず、一音一音がぼやけ気味に感じる。
昔レココレで「根性の入り具合を重視するエンジニア」がいるという記述があり、細部が聞こえるより、サウンドの一体感?を強調した結果こうなったのだろう。多分この人がマスタリングを担当したのではないかと推測している。
危機の音質に関するかぎり、このマスタリングは失敗ではないもの、成功の評価は与えられない。
しかし、SONGS、海洋地形学、リレイヤーはUKオリジナルLPと比べてもなんら遜色はないくらいの出来。
価格
YESSONGSはわざわざ3枚組にしてある。ポリシーはわかるがその分価格が上がってしまっている。(これは減点というより、いちゃもんに近いか)
再発への期待(というか注目点)
1stと時間と言葉のジャケはUK版かUS版か?
1stはUK版なら見開いた左側が2枚張り合わせたものでなく、1枚紙で出来ているか?
ドラマ この作品はかなり低音がビンビンくる作品なのでベース音の再現度。
こわれもの〜リレイヤーの再発に関しての音質UP。
LPとしての再発への期待
ClassicRecordというレーベルからリマスターされたLPが発売になればと思っている。ここのマスタリングとカッティングのエンジニアは凄腕。ここのエンジニアなら上記で書いた紙ジャケの音質の不満も解消してもらえるのではと思う。
ここから現在ZEPとGENESISが進行中だが、どれもものすごく素晴らしい。
GENESISなんか、HI−FIという点から見ればオリジナルを超えている。アナログ派は絶対に買うべし。
危機についての補足
これはデジタルリマスター盤CDでは従来では入っていなかった部分まで入っているように聞こえるので、2種とも持っている方は聞き比べてみてほしい。
1.危機の冒頭のフェードイン部分。
終焉のフェードアウト部分はほんの若干長い。
2.同志の終焉部分。
ハウのスティールギターの「フィ〜〜ン」と伸びる部分。
デジリマだとこの部分がキチンと入っているが、紙ジャケおよびLPだと「フィ」くらいしか聞こえない。(だったと思う(^^;))
色々書いたけど、ワーナーパイオニアさんのRock系紙ジャケは出来が良くて値段も良心的なのでYESだけでなく他のアーティストの紙ジャケにも期待しております。
(はみる)
DATE(2001/5/28)
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